昨年2021(令和3)年8月の大雨で土砂災害が発生した広島市西区己斐上の現場に、広島市議会公明党の石田祥子市議、並川雄一市議、田中勝市議と同行し、砂防堰堤(砂防ダム)工事の進捗状況を、国土交通省中国地方整備局・広島西部山系砂防事務所の國時正博副所長と現場の担当主任の方から説明をいただき、合わせて、土石流が発生した西区田方と安佐南区山本についても説明を受けました。
この令和3年8月の大雨では、広島で以前に整備した砂防堰堤4基等が土石流を捕捉し、この地域における重大な人的被害を未然に防止しました。その4基の砂防堰堤整備は約23億円で、約493億円の被害を防止した算出が出ています。
工事現場では、業界全体で現場の作業員の確保等課題がある中、女性が働きやすい環境づくりとして、快適なトイレの設置などにも取り組まれていました。
また、今まで、掘削を行うのに、危険な傾斜地を歩いて測量調査をしなければならなかったところ、ICT 技術を活用し、ショベルカーがピンポイントの位置で掘削できるようになったとのこと。
さらに、AR(拡張現実)技術を利用して、コンクリート壁ができる位置をイメージ化し、現場のバックヤードの適切な配置設定や、ドローンを使用して3次元化した現場データによる効率的な工事が進められていました。
これらの技術は、安全面おいても、また、作業効率においても効果がある取り組みで進められておりました。
砂防堰堤の工事の進捗状況ですが、広島市では、昨年2021年8月11日からの大雨により、14日、15日に甚大な土砂災害が西区田方と己斐上、安佐南区山本で発生。
8月22日に、当時の国土交通大臣や、安佐南区・安佐北区等で災害対応にあたっていた議員らが西区田方等の現地視察を行い、その後、迅速な対応で、9月3日に国の直轄砂防災害関連緊急事業により緊急的な砂防工事に着手されることが発表され、土石流警報装置や監視カメラ、土砂を受け止める強靭ワイヤーネット(高さ5.5m×幅24m)が設置されていました。
己斐上と田方は、現在、砂防堰堤本体の掘削が行われており、掘削が完了すれば、砂防堰堤本体のコンクリート打設を行い、砂防堰堤の完成は令和5年度を目指しているとのことでした。
安佐南区山本は、3基の砂防堰堤を整備する必要があり、1基目の砂防堰堤を年度内に完成させ、現在設計中の砂防堰堤が令和5年度に着手できるように進められているとのことでした。
さまざまな質問に答えていただきましたが、命を守る防災減災対策として国土強靭化計画を推進してきた公明党としても、事業が着実に進むように、国県市の連携で、しっかりと取り組んで参ります!